口臭ゼロのおっちゃんには銀歯がありません。その訳は・・・

銀歯を全部、白くしました

若い時に治療をした奥歯は、銀歯でした。

それを全部セラミックの白い歯にしてもらいました。

白いと言っても真っ白ではなく、私の歯の色に近いものなので、まあまあ茶色いですが。

最強兵器「セレック」

銀歯からセラミックへ

銀歯のところに痛みが出たので、26年来お付き合いいただいている、大阪府河内長野市にある医療法人かのう歯科の叶先生に治療してもらいました。

銀の被せを外して歯の治療をし、これを機会にセラミックの被せをしてもらうことにしました。

セレック

ドイツで開発されたCAD/CAM装置で、コンピュータ端末で歯型をスキャン(CAD)して、そのデータをもとにミリングマシーン(切削装置)でセラミックの歯の被せ(クラウン)や詰め物(インレー)を作成(CAM)するものです。

その日に歯型をスキャンして、すぐにミリングマシーンでクラウンやインレーを作りますから、この装置を導入している歯科医院では、1回の通院で治療を済ませることができます

私の場合は銀のクラウンの中が一部虫歯になっていましたので、その治療に2回通院した後、セレックでセラミックのクラウンを入れてもらいました。

作成当日

スキャン

この日クラウンを被せるのは、左上の一番奥の歯です。

前回までに治療をして削ってあります。

まずコンピュータ端末(鉛筆6本を束にしたくらいの大きさ)を削った歯とその前後の歯の周辺に当ててスキャンします。

するとパソコンの画面に歯と歯茎の映像が出てきます。

次に嚙み合わせる下の歯と歯茎の周辺をスキャンすると、これもパソコンの画面に映像が出てきます。

そしてパソコン画面上で上の歯と下の歯を合わせます。

データを正確に取り込めていれば、パソコン画面上で上下の歯がピッタリ嚙み合います。

ドイツの機械なので、私の口にはスキャナーが大きすぎて、一回目はデータ不足でした。

二回目に念入りにスキャンしてようやくパソコン画面上で噛み合わせることができました。

設計

コンピュータ上でピッタリ噛み合うと、作成するクラウン本体がパソコンの画面に出てきます。

ここで叶先生が下の歯との嚙み合わせ具合を微調整して設計完了。

ここまで約20分。

ミリングマシーン(切削装置)

設計したデータを取り込んだミリングマシーンに、私の歯に近い色のセラミックキューブをセットします。

叶先生がスタートボタンを押すと、セラミックキューブに水が当たり、左右から削り始めます。

あとは機械まかせ。約10分で、セラミックのクラウンが完成。

クラウンのセット

最後の仕上げとして出来上がったセラミックのクラウンを叶先生がバリを取って磨いて、接着剤で私の奥歯に被せて終了。

つぎつぎと

虫歯になっていないところも、つぎつぎと銀のクラウンを外してセラミックのクラウンを入れてもらいました。

銀のクラウンを外してみると、痛みが出ていないのに実は虫歯になっていたこともあり、約半年で全部セラミックに替わりました。

気づかれないはず

私が大きく口を開いても、たぶん虫歯治療をして被せ物が入っていることに気づかれないと思います。

セラミックでうっすら茶色い歯が並んでいるだけですから。

銀歯は黒い

銀歯とは

銀歯とは銀色をした歯の被せ(クラウン)や詰め物(インレー)のことです。

材質は銀が主で、金やパラジウムが混ざっている、「金銀パラジウム合金」です。

ロシアのウクライナ侵攻で話題になっている、例のパラジウムです。

金歯と違って健康保険が適用されますので、虫歯を治療したほとんどの人は、奥歯に銀歯が使われています。

「金銀パラジウム合金」は時間の経過とともに変色します。

鏡で大きく口を開けて奥歯を見ると、光の具合も相まって銀歯が銀色ではなく黒色に見えます。

人と対面して会話をしていると、相手の口の奥に黒い銀歯が見えることがありますよね。

銀歯は虫歯の原因

虫歯になると歯医者さんは、歯の虫歯菌に侵された部分を削って健康な部分を残し、そこに元々あった歯と同じ形の銀歯を作って、詰めたり被せたりします。

そうすると銀歯と健康な歯との間に、ごくごく小さいですが隙間ができてしまいます。

この隙間が次の虫歯の原因になってしまいます。

お餅やキャラメルのような粘着質のものを食べていて、突然銀歯が外れたことはありませんか?

あれは銀歯と健康な歯の隙間が虫歯になって、さらに隙間が大きくなってしまったのが原因です。

金属アレルギー

体質にもよりますが、銀歯を入れると歯茎、顔や首の皮膚が腫れる人がいます。

これは金属アレルギーによるものです。

ネックレスやピアスでアレルギーが出る人は、銀歯でも出てしまうことがあります。

CAD/CAM冠

CAD/CAMとは

銀歯のデメリットを解消したのがCAD/CAM冠です。

材質はセラミックや、硬質のプラスチックです。

CADとは、Computer Aided Designの略で、コンピュータによる設計という意味、

CAMとは、Computer Aided Manufacturingの略で、コンピュータによる製造という意味です。

型取りは不要

今まではクラウンを作るに際して、ガムのようなもので歯の型を取っていました(印象といいます)。

治療をしている歯と、それに当たる反対側の歯の型を取り、そこに被せるべき銀歯の形を再現させるためです。

つまり銀歯の設計のためにガムのようなものを噛んで固まるまでじっとしていたのです。

CADはそれをコンピュータで処理します。

端末を治療している歯の周辺に当てて全体の形を読み取り、再現すべき歯の形をコンピュータ上で設計します。

技工士さんも

今までは印象で型取りをした模型をもとに、技工士さんが鋳造機を使って銀歯を作っていました。

CAMはコンピュータ上のデータをもとに、ミリングマシーンでセラミックや硬質プラスチックのキューブを削ってクラウンを作ります。

1日で完成

CAD/CAM装置、代表的なのがセレックですが、この装置がある歯科医院では、コンピュータで歯のデータを取り込むと同時にミリングマシーンで歯を作ることができますので、1日、極端に言えば1時間でクラウンを被せてもらうことが可能になりました。

健康保険で白い歯

セラミックや硬質プラスチックは歯の色をしていますので、出来上がったクラウンやインレーは歯と同じ色です。

今では奥歯のほとんどに対して健康保険が効きます。

ただ材質や歯の位置によって健康保険が効かないケースもあります。

虫歯の再発は?

セラミックや硬質プラスチックをミリングマシーンで削って作りますので、銀歯に比べて健康な歯との隙間が小さく歯茎にフィットします。

なので隙間から虫歯が再発するリスクが減ります。

金属アレルギー

当然ですが、金属アレルギーの恐れはありません。

また金属アレルギー体質の人は、健康保険が適用される範囲が広がりますので、歯科医師に相談されると良いでしょう。

歯医者さんに行ってみよう

日進月歩

歯科医療の世界でも、治療法や設備が日々進歩しています。

とくにコンピュータ関連の設備は驚異的なスピードです。

レントゲンも3Dで撮影できる歯科医院が多数見受けられる時代になりました。

最近歯医者さんに行っていない人は、一度覗いてみてください。

とくにどこかの歯が痛いということが無くても、

「歯の検診をしてください」

と言えばどこの歯医者さんでも検診を受けられます。

予約制

ただ注意したいのは、ほとんどの歯医者さんが予約制であること。

これは歯科医院側からすると、検診をするために歯科衛生士を約1時間確保しておく必要があるからです。

口臭ゼロ

歯医者さんに電話をして、都合のよい日時に一度行ってみてください。

悪いところは早期発見、早期治療。

そして歯石を取ってもらって、口臭ゼロになりましょう。

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